皆さんは「テーパリング」をご存知でしょうか?
・レースのパフォーマンスに波がある…
・練習では走れるのにレースで上手く走れない…
・ベストコンディションでレースに臨んだことがない…
このようなお悩みを持っているランナーに取り入れて頂きたいのが、今回ご紹介する「テーパリング」です!
「テーパリング」とは一体どんなものなのか?
その効果と具体的な方法についてご紹介していきます!
テーパリングとは?
「テーパリング」とは、ピーキング、調整とも言われます。
「テーパリング」は、自分の持っている能力を100%発揮する!ことを目的に考えられた手法です。
「レースの時に全力で走れば、能力を100%発揮しているんじゃないの?」
こう思われた方もいらっしゃるかと思いますが、実際にはレースを迎えるまでに積み上げたトレーニングによって、気付かないうちに身体には疲労が蓄積しています。
疲労した状態でレースを走り、自分では出し尽くした!と感じていても、ほとんどの場合は100%の能力を発揮できていないケースが多いです。
従って、大事なレース前には必ず「テーパリング」を取り入れ、トレーニングで蓄積した疲労をしっかり取り除き、フレッシュな状態でスタートラインに立つことが大切になってきます!
では次にどうやって「テーパリング」を行うのか?
その具体的な方法を一緒に確認してみましょう!
正しいテーパリングの実践方法
「テーパリング」を正しく行うためには3つの重要なポイントがあるので、一つずつ説明していきます!
①トレーニング量を減らす
一つ目はトレーニング量を減らすことです。
大事なレース前、特にフルマラソンを目前に控えていると距離に対する不安からレース直前まで距離走などをやってしまう方も居るかと思いますが、疲労が溜まっている状態では速く走ることはできません。
逆にそれまでのトレーニング量を思い切って減らしていくことが大切です!
目安としては、テーパリング期間中はそれまでのトレーニングに対して、40~60%程度にトレーニング量を落としましょう。
例)【通常時60分JOG】→【テーパリング時30~40分JOG】
②トレーニングの強度は落とさない
2つ目はトレーニングの強度を落とさないことです。
①では、トレーニング量を落として疲労を抜きましょう!とご説明しましたが、体力(レーススピード走力)まで落としてしまうと、かえって逆効果になってしまいます。
そこで重要なのが、トレーニング強度を維持し続けることです。
普段行っている高強度のインターバルトレーニングなどは、テーパリング期間中も継続して行ってください!
例)【通常時:レースペース距離走15㌔~20㌔】→【テーパリング時:レースペース距離走7㌔~10㌔】
設定タイムは変えず、量だけを調節して疲労を溜めないように、かつ体力を落とさないようにメニューを調整してみてください。
あくまで体力を上げるというよりも、体力を落とさないというイメージの方がこの期間は適切でしょう!
③1~2週間かけてテーパリングする
3つ目は「テーパリング」の期間です。
理想は1~2週間かけて「テーパリング」を行い、身体の調子を整えることが理想的!
レース前に数日間だけテーパリングを取り入れても、そんなにすぐに身体は反応してくれません。
疲労を抜くにも一定期間が必要です。また、長すぎては体力も落ちる一方です。その中で、疲労も抜けて体力も維持できる期間が1~2週間になります。
「テーパリング」の期間に関しては個人差もあるため、どれくらいの期間があれば自分のコンディションが整うのか?色々とテストしてみることがオススメです!
テーパリングの注意点
①しっかりトレーニングを積んだランナーこそ効果を発揮する
「テーパリング」に入る前は、十分なトレーニングを積んでいないと効果は低いでしょう。
むしろ「テーパリング」によって体力が低下し逆効果の場合もあります。
そうならない為にも、テーパリング前は、しっかりとトレーニングを積んでおくことが大切です!
②心のテーパリングも行う
テーパリング期間においては、心理状態も重要になります。
心理的ストレスが大きいことで、疲労の回復が遅くなり、トレーニングだけを調整しても上手くいかないことがあります。
心のテーパリングも忘れずに行いましょう!(笑)
過去は振り返っても変えられない。開き直って「やればできる!」とポジティブ思考です!
③極端にトレーニング頻度は落とさない
トレーニング頻度を極端に落とすと体力が低下してしまうリスクがあるので、
トレーニング頻度は落としすぎないことをオススメします。
まとめ
●トレーニング量を40〜60%に落とす。
●トレーニングの強度は落とさない。
●1~2週間かけて「テーパリング」を行う。
☆皆さんもぜひレース前は「テーパリング→練習を我慢して制限」を行って100%のパフォーマンスを発揮しましょう!☆