2024大阪国際女子マラソンにて女子日本記録2時間18分59秒(1㌔:3分17秒)を樹立した。前田選手の練習情報が少しづつ見えてきました。
その人間離れした練習内容を少しご紹介します(^^)/
1.月間走行距離「1000㌔」
「野口みずきさんが前日本記録を樹立した際の練習をベースにした。」
と記されており、当時の練習が月間走行距離1000㌔以上だったようです。
前田選手も月間1000㌔以上をベースとした練習をされていたようで、ざっと計算すると(35㌔/1日)走破している計算に!
脅威的な練習量、またそれに耐えうる体力・精神力は想像を絶するの一言に尽きます。
おそらく、2部・3部練習をほぼ毎日しなければ到達しえない走行距離だなと推察します( ;∀;)
ちなみに男子マラソン世界記録(2時間35秒)を樹立したケルビン・キムタム(ケニア)の練習メニューは公開されてます。
こちらも週間走行距離250㌔~300㌔・月間1200㌔程を走破していたようです(-_-;)
トレーニング量と強度は特筆すべきものであり、以下のような週間スケジュールで行われている。
【キプタムトレーニングの詳細】
- 月曜日: 朝25-28 km、午後12 kmのジョギング
- 火曜日: トラックセッションまたはファートレック、午後12 kmのジョギング
- 水曜日: 朝25-28 km、午後12 kmのジョギング
- 木曜日: マラソンペースでの30-40 kmのラン
- 金曜日: 朝25-28 km、午後12 kmのジョギング
- 土曜日: トラックまたは道路でのスプリット、午後のジョギング
- 日曜日: 高速ペースでの32-40 kmのラン
男女問わず脅威的な練習をこなしているみたいです。。
市民ランナーには参考にできる距離の練習ではありませんが「本当にスゲーっ」といった印象です笑

2.変化走を重視した。(※ジョグOBLAの導入)
今回前田選手は大阪国際前に行われたMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)にて、全然練習が足りていなかった。と反省。
今回大阪国際に向けた練習では「距離と変化走」で自信がついた!と発言しております。いったいどんな練習していたのだろう。。
少しづつですが前田選手の練習内容が見えてきました。
※変化走~ジョグOBLAの導入
OBLAとは(onset of blood lactate accumulation)の略で日本語訳的に「乳酸蓄積開始点」となります。
簡潔に言うと1時間程度しか維持できないランニングペース。
そしてジョグOBLAによる変化走とは、
ジョグとOBLAを5分程度の時間を目安にペースを変化させて行う練習です!
では、OBLAペース目安とは?
とても分かりやすい指標としては「VDOT表」でいう10㎞の数値が大体OBLA領域の参考になる。(※個人差はある。)

そして次にジョグペースです。
ジョグOBLAは
トータルペースが☆LT値ペース☆付近に落ち着く事がより良いとされています。
LT値ペース(20分~30分の速いペース走)とは上記表のTにあたる1㌔ペースです。
したがってOBLAペースが決まればジョグペースが決まります。
OBLAペースとジョグペースで変化走を実施、
結果LTペース(上記表のTにあたる1㌔ペース)付近のアベレージタイムを目指すといった練習です。
例)フルマラソンサブ3を目指す目安ペースでジョグOBLAをする場合
ジョグ:4.20(1㌔)⇔ OBLA:4.00(1㌔)=total㌔4.10秒(Tペース付近に落ち着く)
これを大体15㌔程度の距離を行う。(5set~8set)
「ジョグ部分のペースが速いな!」と言う印象がジョグOBLAの特徴です。
なかなかハードな練習ですね( ;∀;)
ですが!
このメニューを設定どおりこなせるランナーは自信をもって力があると思ってよいでしょう。
前田選手のハーフ通過からのペース切り替えはまさにOBLAによる賜物だなと推察します。
まとめ
今回は簡単に前田選手の練習実態・世界のトップランナーの練習について紹介しました。
市民ランナーの私達にはなかなか難しいところがありますが、
「少ない練習時間・限られた走行距離の中で質の高い練習を上手く組み合わせる事」
も目標が上がるに連れ必要な事ではないでしょうか?(*‘∀‘)
皆さんも是非、VDOTやジョグOBLAを活用した練習に取り組んでみてはいかがでしょうか(笑)
「出来なかった練習ができるようになる事」も1つ走る楽しみ方です!(^^)!
シリアルランナー向けの記事になり申し訳ありませんでした…。。(*‘∀‘)